スポーツにって起こる怪我にはあらゆる種類のものがありますが、大きく「スポーツ障害」と「スポーツ外傷」に分けられます。
今回はスポーツ障害とスポーツ外傷の違いや怪我の予防法について書いていきます。
スポーツ障害とスポーツ外傷の違いは?
スポーツによって発生する怪我は、発生状況によって「スポーツ障害」と「スポーツ外傷」に大別されます。
<スポーツによる怪我>
・スポーツ障害…オーバーユース(使いすぎ)や持続的な負荷によって発症
・スポーツ外傷…一度の大きな外力によって発症
スポーツ障害の種類
代表的なスポーツ障害には以下のようなものが挙げられます。
<主なスポーツ障害>
・オスグッド病
・テニス肘
・ジャンパー膝
・アキレス腱炎
・野球肘
・疲労骨折
など
オスグッド病
スポーツを活発に行う成長期に発症することの多い障害で、膝の前下部に痛みが生じます。膝の曲げ伸ばしによって大腿四頭筋(太ももの前面の筋肉)が収縮する際に、膝蓋腱(しつがいけん)と脛骨(けいこつ)が付着している脛骨粗面(けいこつそめん)を引っ張る力が生じます。この力によって、脛骨粗面が剥離してしまうことで発症します。
テニス肘
肘の外側の筋肉が膨らむ部分に痛みが生じるスポーツ障害で、上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)とも呼ばれます。テニスによって発症する方が多いことからテニス肘という名称がついていますが、同じ日常生活動作の繰り返し(フライパンで料理をする、雑巾を絞るなど)でも発症することがあります。若年層での発症率は低く、30~50代の方によくみられる疾患です。
ジャンパー膝
膝の伸展を繰り返すことで膝に痛みが生じます。バレーボールやバスケットボールのようにジャンプを繰り返すスポーツやサッカー、ランニングなど走る動作の多いスポーツなどで発症します。膝への体重のかけ方や大腿四頭筋の硬さなどが影響して発症しやすい障害です。
アキレス腱炎
足首を酷使することでアキレス腱が炎症を起こし痛みが生じる障害です。ジャンパー膝と同じく、足首への体重のかけ方や足首の使い方が発症に大きな影響を与えます。
野球肘
投球動作の繰り返しなど肘を酷使することで起こります。肘の骨や軟骨、靭帯などに痛みが生じます。
疲労骨折
疲労骨折は通常の骨折(一度の外力による骨折)とは違い、同じ場所に小さな外力が繰り返し加わることで骨にひびが入り、その後完全に骨折してしまうことをいいます。疲労骨折の発症部位は原因となる動作やスポーツによりますが、発症率が高い部位は脛骨(けいこつ:すねの骨)と中足骨(ちゅうそくこつ:足の指の付け根の骨)です。
スポーツ障害の予防
一度発症すると治りにくいものも多いため、しっかりと予防を行うことが大切です。
自分の体をよく知る
スポーツ障害を予防するためにはまず大切なことは、自分の体をよく知るためのモニタリングを行うことです。
スポーツをする前には、筋肉の硬さや関節の広がりを確認して、いつもとどう違うのかを把握することが非常に重要です。
例えば、足首が普段よりも硬くなっていつことに気付かず走り出してしまうと、普段のイメージで動かしている指令に対して足首は動くことができません。すると、足首に大きな負担がかかるため、足首をかばうような動作になります。結果的に、繰り返し足首に負担がかかってしまいスポーツ障害のような慢性的な損傷を起こしてしまいます。
身体に起きている小さな変化を見逃さないようにするためには、日々自分の体と向き合い、自分の体をよく知ることが大切です。そして、いつもと違うと感じたら無理をしないことがとても大切です。
①やりすぎない
スポーツ障害はオーバーユース(使いすぎ)によって起こります。
ですから、決してやりすぎることなく、休息日を作るなどしてスポーツ障害の予防に努めましょう。
②痛みを感じたら続けない
痛みがある場合には運動を続けないようにしましょう。少々の痛みがあっても我慢して続けてしまう方が多く、とても簡単なようで簡単にできない予防法です。
痛みの原因がわからないまま痛みを我慢してスポーツを続けていると、あるとき我慢できないくらい痛くなり、治療を行っても治りにくい状態となってしまいます。
そのため、痛みを感じたときには決して無理せず、スポーツを中断することは非常に重要です。
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